相続した家が空き家になる場合の... ｜スマイル解体@札幌

相続した家が空き家になる場合、適切な管理や手続きを行わないとトラブルや費用増加の原因となります。以下に注意点を挙げます。

1. 空き家の管理

　放置しないことが重要です。定期的に管理しないと、建物が劣化し、近隣に迷惑をかける可能性があります。

●主な管理のポイント

①定期的な点検
　雨漏りや外壁のひび割れ、害虫被害などが発生していないか確認します。

②庭の手入れ
　雑草や樹木が伸び放題にならないように管理します。

③防犯対策
　防犯カメラや見守りサービスの利用、郵便物の停止などで空き家と悟られない工夫をします。

④適切な修繕
　老朽化を放置すると、費用が高額になるうえ、倒壊や近隣への被害のリスクが高まります。

2. 税金や費用の確認

　空き家を持ち続けると、維持費がかかります。主に以下の費用が発生します。

①固定資産税
　・家屋が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用されるため、固定資産税が軽減されています。
　・家を取り壊して更地にすると、この特例が外れ、税金が増える場合があります。

②管理費
　・草刈りや清掃、修繕費などの維持費が発生します。
　・管理会社に依頼する場合は、その費用も考慮します。

3. 空き家特措法への対応

　老朽化が進むと「特定空家等」に指定される可能性があります。この場合、以下のリスクがあります。

①固定資産税の住宅用地特例が解除され、税額が大幅に増加。

②自治体から撤去や修繕の指導や命令を受ける。

③放置すると行政代執行（費用は所有者負担）で解体される可能性。

適切に維持管理を行い、老朽化や周囲への影響を防ぎましょう。

4. 活用の検討

　相続した家を空き家のまま放置せず、活用方法を検討するのも一つの方法です。

●活用方法の例

①賃貸に出す
　賃貸物件として貸し出すことで収入を得ることができます。リフォームが必要な場合もあるのでコストを計算しましょう。

②売却
　空き家の維持費を避けるために売却するのも有効な選択肢です。地域の不動産価値を調べ、適正な価格で売却を検討します。

③二次利用
　民泊、カフェ、倉庫など、特別な用途での活用を考えることも可能です。

5. 法律・手続きに注意

　相続した家に関する法的手続きも重要です。

①相続登記
　・不動産の名義を相続人の名義に変更する「相続登記」を行う必要があります。
　・2024年4月以降、相続登記が義務化されています。放置すると罰則の対象となる可能性があります。

②相続税の申告
　相続税が発生する場合、相続開始から10カ月以内に申告が必要です。

③トラブル回避
　他の相続人と共有名義のままにすると、トラブルが起きやすくなります。売却や活用をスムーズに行うために、名義を一本化しておくと良いでしょう。

6. 専門家への相談

空き家の管理や活用方法については、専門家に相談するのがおすすめです。

　・不動産業者：売却や賃貸に関する相談。
　・司法書士：相続登記や名義変更の手続き。
　・税理士：相続税や固定資産税の相談。
　・空き家管理サービス：遠方の場合や定期的な管理が難しい場合に利用可能。

相続した家が空き家になった場合、早めに計画を立てることでリスクを軽減し、資産を有効活用できます。